双華姫~王の寵姫~
「・・・・それは・・・」


那智が視線を背けようとすれば、志高に無理やり上を向かされる。


「何か言いたい事が?」


いつもの志高ではない。



「・・・・志高様は待って下さると言いました・・・・」



消えるような声で那智が言えば、志高の顔が皮肉気に笑う。



「いつまでとは言ってないが?」



確かにそうだった・・・・けれど志高は待っていてくれると思ったのだ。


那智の気持ちが・・・決まるまで・・・・。



「その通りですが・・・・」



今日は辞めて下さいと那智が頼めば、志高が那智を床へ倒した。



ハッと那智が倒された体を起こそうとすれば・・・志高の手に阻まれる。



「嫌だ」




一言それだけ告げ、那智の服を脱がそうとする。
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