双華姫~王の寵姫~
柊也に聞いた話だから本当かは知らないけど・・・と前置きをすると柚那は今の状況を分かりやすく説明してくれる。
「今の所有栖川家も、森ノ宮家も・・・どちらにもつかない状態で傍観する形を取っているみたい」
それは・・・志高の敵にもならないが、味方にもならない・・・という事だった。
「・・・・・志高様は・・・どうなっているの?」
柚那が知っているとも思えなかったが・・・那智は微かな希望を胸に聞いてみる。
「何も・・・・聞いていないわ」
柚那からの返事は、思っていた通りだった。
あの牢獄で、今でも一人で立っているのだろう。
那智を有栖川の家に帰してから、あの王はきちんと寝れているのだろうか・・・寝床が欲しいと言った志高を思い出す。
「柚那・・・・妾は・・・帰る」
帰りたいではなかった。それはもう決めている答え。
誰に止められても帰ると・・・・那智はそう決めたのだ。
「今の所有栖川家も、森ノ宮家も・・・どちらにもつかない状態で傍観する形を取っているみたい」
それは・・・志高の敵にもならないが、味方にもならない・・・という事だった。
「・・・・・志高様は・・・どうなっているの?」
柚那が知っているとも思えなかったが・・・那智は微かな希望を胸に聞いてみる。
「何も・・・・聞いていないわ」
柚那からの返事は、思っていた通りだった。
あの牢獄で、今でも一人で立っているのだろう。
那智を有栖川の家に帰してから、あの王はきちんと寝れているのだろうか・・・寝床が欲しいと言った志高を思い出す。
「柚那・・・・妾は・・・帰る」
帰りたいではなかった。それはもう決めている答え。
誰に止められても帰ると・・・・那智はそう決めたのだ。