双華姫~王の寵姫~
それから更に、那智の剣さばきに俊太は驚くことになる。



自分よりも下手したら上手い那智に、ついつい身分も忘れ聞いてしまう。



「何でそんなに・・・剣の扱いが上手いんですか!!!!?????」



襲ってくる敵を上手によけながら、バタバタと倒していく那智。



それを見れば・・・・叫びたくもなる。



「昔から慣れているからかしら?これまだ良い方よ?」



3人に襲われながら、事も無げに言う那智に俊太は頭が痛くなってくる。



「どれだけ・・・命かけて・・・生きてるんですか!!!!!!!」



戦場じゃなければ、思わず笑ってしまいそうになる俊太の突っ込み。



しかし今は笑ってもいられなかった。



「いつか・・・・生きてもう一度平和な時に会えたら・・・・教えてあげる」



その言葉に泣きそうに那智を見るが、すぐに元の顔に戻った。



「その時には・・・あなたは正妃です。私が簡単に声をかけられるような存在ではありません」




「その時は俊太を昇進させるから大丈夫じゃ!!!」



指をグッと立てる那智に、俊太は肩をガクッと下がらせる。



少しの間に・・・那智と俊太は仲良くなっていた







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