双華姫~王の寵姫~
那智の志高への扱いの上手さに、見ていた者は胸をなでおろす。



「そういう事なので、話を続けて下さい」



何もなかったように笑った那智に、家臣たちは・・・・この姫が最強だと思い知った。



その後も話は滞りなく進んでいく。



途中志高が口を挟む事もあったが・・・ほとんどは今の状況と、これからの対策に重きを置かれ、那智は聞いているだけだった。



途中眠たいなと思いボーっとしていれば、志高から鋭い視線が飛ぶ。



(・・・・そんなに睨まなくても・・・・)



那智は下を向けば・・・・今度は父と目が合う。



父の目は「寝るなよ」と言っているように見えた。



那智の早く終われと言う思いを、残酷にも裏切ったまま・・・その日の会議は明け方まで続いた。








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