危険な彼にご用心!?
「…で?モデルが何?」
「だから…モデルになってほしいんだ。スカウトだよスカウト」
オジサンは額に流れる汗をスーツのズボンに入っているハンカチで拭き、またニッコリ笑った。

「俺…そういうの興味ないし」
涼しい顔をして驚く事なく、普通に断る修也。
きっと過去にもたくさんスカウトされたんだろうと思った。
「今モデルが足りないんだ!1日でいいからモデルをやってほしいんだ」
顔の前で手を合わせ、必死に頼みこむオジサン。
「面倒くせー…」
本当に面倒くさそうな顔の修也。
…てゆうかこれ、普通逆なんじゃないの?
オジサンが若い人に手を合わせてる…変でしょ。

思わず笑うと、オジサンが今度はあたしの方に向いた。
「君は、この子の彼女かい?」
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