危険な彼にご用心!?
『お会いできて嬉しいですぅ~』テレビの中で、大物スターに会っているアナウンサーが笑顔でそんな事を言っている。
「いいなぁ…あたしも会いたいよ。大物スターに」
ついつい独り言が出てしまう。
「…あら凛檎、起きてたの?」
いきなりママが部屋に入ってきた。
朝ごはんを抱えているため、足でドアを開けている。
「あ、ごめん、ありがと」
そう言ってご飯を受け取る。
「今日はテレビ見ながら安静にしてなさいよ?」
やっぱり…。
言うと思ってた。
「はぁーい…」
苦笑いしてうなずいた。
「ママ、下にいるから」
「了解」
ママは優しく笑って、あたしの部屋を出ていった。