危険な彼にご用心!?

―プルプルッ……プルルルル…
ゴクリッ…とつばをのむ。
２回のコールで、彼は出た。

『もしもーし』
やばっ!出ちゃったよ……。
「あ…あのっ、凛檎です!さっき、助けて頂いた…」
『…凛檎？本当にかけてくれたんだ♪』
いきなり呼び捨てされて、ドキッと心が跳ねた。
「迷惑…だった？」
『ううん♪大丈夫大丈夫』
よかった……。
そう思っていると…。

『ねぇ♪誰としゃべってるのぉ？修也ぁ…こっちきてぇ？』

え……。
今…女の子の声…。

『…だから、大和に教えてもらっててよ』
ちょっと面倒くさそうな、坂谷修也の声。

ドクッ…。
心に針がささった感じがした。

『あー…もしもし？凛檎？』
「…はい」
『なんか、友達がうっさいからあとはメールして』
「…うん」

修也ぁー…
という声がまた聞こえてくる。
『じゃあね!』
坂谷修也が言ったあと、電話が切れた。