SADP



『ソウは今、
父親に勘当されてるんです』


「‥勘当?」


『このマンションは
ソウが一生住むつもりで
貯金を全部払って買ったんです。』

ソウのお金なんだ‥

『でも学費とか生活費は払えなくて、
だからバイトをしてるんです。


いつもは学校終わってから
バイトに行ってたんですけど』



嘘‥


「っ、私が家にいるから
ソウ、バイトに
行けなかったんだよね‥?」

私は今にも消えそうな声で
聞いた。



『ソウはカナさんが起きている間は
側にいてあげたい。
と言ってききませんでした。

だから、バイトはカナさんが
寝てから行くようになりました。』


ソウ、私が起きてるとき
いつも起きてる‥


「っそれじゃソウ、
寝てないの‥?」



ジロウくんはゆっくりと
頷いた。
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