Blood Smell
バッ!!


先生が私を胸に引き寄せた
威嚇に満ちた目でダンを睨み付ける

口元から聞こえる
唸り声



「冗談だよ。」

両手をあげて悪びれた様子もなくダンはいう


「はじめまして。中野冴さん。シュルドの友達のダンです。」


美しい笑顔


「今日はなんのようだ?」


私が何かを言う前に先生が口を開いた



「用がなきゃ来ちゃいけないのか?随分だなぁ、おい。」


大袈裟なりアクションでダンは悲しげなフリをした
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