Blood Smell
「べつに冴ちゃんも入ればいいだろう?
たまには新鮮でいいじゃん。」


ダンの提案には悪意は一切感じられなかったのに


不意に見たエリザベスが
ニヤリと微笑んだのを見逃さなかった



誘われなくても
お断りします


そう
口から出そうとしていた時に

「ダメだっ!」


鋭い声で先生が言った

怒りが顔に滲んで
瞳には炎が燻っていた


「冴は絶対に参加しないし、させない。
いくぞっ。」


グイグイ私を引っ張って
先生は家を出た


< 102 / 303 >

この作品をシェア

pagetop