Blood Smell
ダンは一瞬のうちに消えてしまった


私は力なくその場に座り込む



“君は命を落とす”



“これは警告だよ”




ダンの言葉に身体が震え
全身に鳥肌が立つ



なに…?


なんで…



どうして私は命を落とすの?先生が好きなだけなのに



頭が混乱する



「冴…?」



二度目に窓辺から聞こえたのは愛しい人の声



先生が私を心配そうに覗き込む


その瞳は甘いキャラメル色



「…どうした?」



エリザベスに襲われた日から、先生は常に私の周りを警戒してる



嗅覚鋭い先生はダンの匂いに気付いてない?


先生が気付いてないなら
ダンが今言ったことは知られたくない…



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