Blood Smell
すると

スッと
私を抱きしめていた腕が
離れた


そして
一瞬にして
先生は目の前から消えてしまった




「先生…?」


窓から差し込む月明かりだけが
照らす広い部屋


さっきまでは感じる事のなかった
不安や恐怖がこみ上げる



「先生…?」


もう一度読んだが先生からの返事はない




何も言わないから呆れちゃったのかな?

怒っちゃったのかな?

そんな
考えが頭を支配していく
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