Blood Smell
23時半
私はベランダで待つ

「こんばんわ。」

三日月をバックに先生が立っていた

先生と会うのは夜のみ

夏のこの季節は日中は外に出ないほうが懸命なんだって
先生は教えてくれた

電気をつけない私の部屋
ベットの上に二人で座る

「河合神のことどうなった?」

平然と先生は聞く

「え?何で知ってるの??」

私は一度も先生に言った事はなかった

「あー・・・。」

先生は焦ったように視線を泳がす

「隠し事だ…。」

鋭く先生を睨んだ

一度心を開いてくれた先生は驚くほど優しい
たまに子供みたいに無邪気にはしゃいでくれる


先生の睨みと比べたら迫力ないけど
精一杯眼力こめた

「はぁ・・・
わかった。いうよ。
でも、これを知ったら・・・」

牙がギラリと光った

「殺されません!」

ぴしゃりと一撃する
先生はうなだれる

「俺たちヴァンパイアは前にも話た通りに
日差しに下に出る事はべきない。」

「燃えちゃうの??」

「映画の見すぎだ・・・。」
ため息混じりに言う
私は辛抱強く続きを待った

「映画に出てくるヴァンパイアやドラキュラ伝説は
ほとんど妄想や仮説であってる部分は一握りしかない。」

「例えば?」

「十字架も聖水も効かない。銀の杭も無理だね。
棺桶でも寝てない。まぁ、夜しか出歩けないって言うのは正しい。
でも太陽の下でも死ぬ事はないよ。」

私はだんだん頭が混乱してきた
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