Blood Smell
先生は気まずそうに私の傍から離れた

「ごめん・・・。」

「なんでそんなことしたんですか??」

私は鋭く先生を追及したかった
でも
先生はずるい
気がついたときには私の後ろに座って
後ろから抱きしめられた

「気になったから・・・・
って言ったら許してくれる?」

私は耳にかかる冷たいと息に身震いした
胸が熱くなるのがわかる・・・

「冴・・・?」

「つっ・・・」

耳元で初めて名前をささやかれて
私の体は熱を上げる


「せんせ・・い。」

私はそっと先生を見つめた
先生の瞳にはっきり私が写っている

静かに瞳を閉じる

先生と・・・初めての・・・キ・・・








・・・





・・・・






・・・・・・・あれ??





先生の唇は触れるどころか
先生の姿ごと消えていた

「え??先・・・」


「冴?!
何一人で騒いでいるの??」

そのときいきなりお母さんが部屋に入ってきた
私はびくっと飛び上がった

「なに?一人で電気もつけないで・・・大丈夫??」

私はベットで一人後ろを向いていた・・・
明らかに不自然なカッコ・・・

「うん。だいょうぶ、ごめんね。」

お母さんはそのまま部屋から出て行った
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