Blood Smell
クラスは騒がしかった

夏休みの思い出をみんなが楽しく語り合う

私も春奈と夏休みの思い出を語り合った

「あーもう、夏が終わっちゃったよぉぉ。」

春奈は日焼けあとにホワイトローションを塗りながら嘆いた

私も足に塗る

何だかんだで
もほんのり焼けていた…

「まあまぁ、今度は楽しい文化祭があるじゃない。」
春奈をなだめる
春奈はニヤリと笑って私を横目でみた

「冴はぁー楽しい学校生活の幕開けだよね?

選択授業はなくなったとはいえ…会う口実なんてもう要らなくなったんだから?」

嫌みなのか
妬いているのか
春奈の言葉に棘を感じる

そぅ
春奈は文字通り一夏の恋をして、夏の終わりに恋も終わったのだった

私は
大人しく春奈の話を聞いた
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