Blood Smell
文化祭一週間前
学校の授業は午前中で終わり
午後は文化祭の準備
春奈は衣装の細かい寸法計りに追われて
私は小道具作りに追われていた
廊下も足の踏み場がないくらいに
各クラスの作業場になっている
「ごめんなさーい。」
私はその間を縫うように進む
両手いっぱいに
縫い上げたばかりのテーブルクロスを抱えていた
「手伝うよ。」
ひょいっと河合クンが私の持っていた
クロスを取り上げた
一瞬気まずい雰囲気になったけど
「ありがとう。」
と微笑んだ
あの日以来
河合クンと直接話すのは初めてだった
「大変だな。」
河合クンは気を遣って話を振ってくれる
「うん。そっちも大変でしょ?
大道具だもんね。」
たわいもない会話
よかった
河合クンと普通に話せるようになった
教室に荷物を置くと河合クンは自分の持ち場に戻っていってしまった
私も自分のやる事に取り掛かる
でも
心にあったとげが一つ取れたような気がした
学校の授業は午前中で終わり
午後は文化祭の準備
春奈は衣装の細かい寸法計りに追われて
私は小道具作りに追われていた
廊下も足の踏み場がないくらいに
各クラスの作業場になっている
「ごめんなさーい。」
私はその間を縫うように進む
両手いっぱいに
縫い上げたばかりのテーブルクロスを抱えていた
「手伝うよ。」
ひょいっと河合クンが私の持っていた
クロスを取り上げた
一瞬気まずい雰囲気になったけど
「ありがとう。」
と微笑んだ
あの日以来
河合クンと直接話すのは初めてだった
「大変だな。」
河合クンは気を遣って話を振ってくれる
「うん。そっちも大変でしょ?
大道具だもんね。」
たわいもない会話
よかった
河合クンと普通に話せるようになった
教室に荷物を置くと河合クンは自分の持ち場に戻っていってしまった
私も自分のやる事に取り掛かる
でも
心にあったとげが一つ取れたような気がした