Blood Smell
私は状況が飲み込めないまま

車はどんどん進んでいく

「今日は曇りって出てたけど晴れてたから
車にしたんだ?」

私の機嫌を伺うように
先生は話し始める

運転している姿って
こんなにかっこいいんだ…

白衣姿の先生もいいけど
こっちのワイルドな先生も
嫌いじゃないかも

「曇りだったら
先生が家に来てくれたんですか?」


「俺はそのつもりだった。
でも、さすがに俺が行ったら近所の目もあるわけだし
だからあいつに行かせたんだ。」

車はそのまま街を離れて学校の裏山に入っていく
そこから曲がったんだろう?
私はすっかり土地勘がなくなっていた

「この山は家の土地だ。」

「えぇ??」

私は広大な山を見上げた
私の開いた口は閉まらない

目の前には立派な門が現れた

ゆっくりと門が開く

門を入ってしばらく行くと
真っ白な豪邸が現れた

テラスにはパラソルが開いている

ガレージに車はゆっくり泊まった

車から降りると
他にも高級車がずらりと並んでいる

「おいで。」

先生はそう言って
私の手を引いた

始めて見る豪邸…

大きな柱が2本
玄関に立っている

そして
先生が
立派に彫刻された木の扉を開いた



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