Blood Smell

「今日は外泊の許可は？」

耳の後ろを鼻でなぞって
先生の唇が
首筋を走る

ビクッと体が喜ぶ

「…と、とった。」

先生の目が爛々と妖しく輝く

「じゃあ、部屋を決めないとな？」

「え？」

先生の言葉に思わず反射的に言葉が出てしまった

先生は一瞬不思議そうな顔をして
すぐに意地悪な顔つきになる

「どうした？
なんで「え？」っていったんだ？」


「…。」


私は俯いて視線をそらす

「さーえ？
言って
なんでそんな事いったんだ…？」

先生が覗き込む
私は視線をそらす

「じゃあ、今日は家に帰るか？」

「えぇ！？」

私の反応に先生はニヤリと笑った

もぅ
私の負けだ

「なんで？」

「…。

先生と…
一緒の部屋で寝るとぉ…」

語尾がほとんど聞こえないくらい
私の声は小さくなった

でも
忘れてた

ヴァンパイアは
はるかに耳がいい

先生はニンマリご機嫌そうに私を
キュッと抱きしめた

「可愛い。」

私の顔は一瞬で火照る

「心配しなくても
今夜はずっと一緒だ…。」

ますます赤くなる私の顔
先生は愛おしそうに
キスをくれた

私…
今夜どうなるんだろう…