Blood Smell
先生は私を見つめる

私は微笑んで
先生に触れようと手を伸ばした


ビクッっと先生が私の手を拒否する


「先生―…?」


もう一度
先生に触れる

今度は
冷たい感触が私の手の中に落ちた


「大丈夫で…」


一瞬だった


私の視界は空に向けられ
抗えない力が私を空に舞い上げた

まるで
枯れ葉のように
私の体はヒラリと転回して降下する


何が起こったのかなんてわからなかった


ただ
今度は地面が目の前に迫っていた


ぶつかる!!
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