青春途上中〈4〉
見境なくなるんだ
初めて見たのかもしれない。

「麻酔で寝てるみたいだから、もうじき目を覚ますかもって」

規則正しい寝息が聞こえてくる事に安堵する。

「…で、何があったんだよ」

怒気が満ち溢れている目で伊崎を睨んでいる。

人一倍、仲間意識が強い祥太にとって、この状況を大人しくしていられなかった。

「…俺が聞きてぇよ」

この状況に伊崎も腸煮えくり返っていた。




< 10 / 100 >

この作品をシェア

pagetop