青春途上中〈4〉
俺から離れようとする体を引っ張り寄せる。

「わかった、わかった。
雷が止むまで抱き着いてやるから安心しろ」

「違うって言ってんだろ!
離れろ!」

本人も俺が言わなければ気付いていなかった真実だ。

「まずは、風呂だな」

「やだやだやだ!
ふざけ―――――――」

部屋が真っ暗になる。
何処か雷が落ちたのか停電だ。




< 29 / 100 >

この作品をシェア

pagetop