青春途上中〈4〉
「すぐに点くだろ」

気が付くと、俺の服を力いっぱいに握り込んでいる。

「…伊崎」

不安そうな声。
ああ、こいつ、やっぱ可愛すぎる。

ジッポに火を点けてやる。

「まだマシだろ?」

「…そうだな。
早く点いてほしいな」

明かりが点くまで松橋は伊崎から離れようとしなかった。
反対に抱き締めて服を握り締めていた。

この事があってから伊崎は、雷が待ち遠しくなった。




●end…………?……●


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