青春途上中〈4〉
言い終わる前に蹴りが御腹に入る。

「………げほっ!…ごめ…」

松橋は御腹を抑えながら蹲る。伊崎は松橋の髪を掴み上げた。

「勝手に外に出てんじゃねぇ」

伊崎に対しての恐怖と昨日の痛みも引きずってるのもあり涙が滲む。

「…ごめんな…さい。
…もう出ない…から…」

すがるように伊崎を見上げる。

「――――いっ!……」

拳が振り上げられ壁にぶつかり鈍い音が鳴る。





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