青春途上中〈4〉
「伊崎、まっ―――!!」

「…………何だ?」

松橋の元へ戻り座り込む。
優しい口調で松橋に問う。

「………行か…ないで」

聞きたい事が聞けた伊崎は満足したように唇を歪ませて笑った。

涙が流れるのを必死に耐えている。ああ…、こういうとこが俺を煽らせる。

優しく包み込むと松橋の肩がビクっと震えた。

「お前が行くなって言うなら行かねぇ」





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