青春途上中〈4〉
扇風機一個で涼しくなるわけがない。

「皺寄ってるよー」

学校なんて休んで家で寝ればいいのに。

「…何してんだ?」

起きたばかりの開かない目を無理矢理、瞬きをして頭を覚醒する。

「ん~?王子様のキス」

「んだ、そりゃ」

満面な笑顔の祥太に篠原は、唇の端を歪ませて笑う。

横になっていた篠原は起き上がり座り直す。






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