星空のカケラ
「昨日は本当にありがとうございました」
あたしは昨日のお礼を言いペコリとお辞儀をした。
「いえいえ
所でどうしたの? 今日から夏休みなのに…あっ部活?」
ニコっと爽やかな笑顔で聞いてくる男子生徒。
聞かれてあたしは数秒固まって男子生徒の顔を凝視してしまった。
そうだった そうだった
あたしが此処に来た目的を忘れる所だったわ
男子生徒の思いがけない登場ですっかり忘れかけてた本来の目的を思い出す。
と言うか 丁度言いじゃん!
グッド タイミングだよっ
「あの、き「てーつや♪ こんな所にいたー!」
あたしの言葉を遮り、いきなり爽やか男子(勝手に命名)の腕に飛び付いてきた一人の女子生徒。
見たところ、リボンの色が青だから三年生だろう。
「ビックリしたー
研地(けんち)か どうしたんだよ?」
「どうしたんだよ? じゃないわよ
約束したのに 鉄也中々来ないんだもん!」
爽やか男子は突然腕に飛び付かれ持っていたスケブとノートを落としそうになったが、持ち直しながら腕に引っ付いてる女子に言った。
―――この女、化っ粧濃いな~
髪巻きすぎだろ
「ごめん ごめん
じっちゃんの忘れ物届けてから行こうと思ってたんだ」「じっちゃんの? なら、もう終わったよね 行こう♪」