人心は、木漏れ日に似る
海里は川辺を歩きながら、右手を見やる。

地図は、荘田ほのみが持っていた。

海里は考える。

――いくら地図が苦手でも、五人がかりで読み解けば、次のポイントが川の向こうだ、ということ位は分かるだろう。

――皆、もう川を渡り終わっただろうか。

――もしかしたら、渡りたくなくてまだ岸辺をうろついているか、諦めて別のポイントを探しているかもしれない。


どちらでもいいと、海里は思う。

海里は、班員達との合流を目指す。

自分を助けようとした彼女達のために、自分にできることをするつもりだった。



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