人心は、木漏れ日に似る
海里が顔を上げると、川岸に立っていたほのみと目が合った。

ほのみは、海里の顔を見ると、ほんの少し、目元を緩めた。

その目に応えるように、海里は声を上げた。


「川、渡るか」


振り返って、もう一度。

「向こう岸に」



< 60 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop