人心は、木漏れ日に似る
海里が、班員達の自己紹介を聞きながら、ただパスタを噛んでいると。

「ちょっと、聞いてるの?」

秋川サワに、高い声で怒られた。

海里が周りを見渡すと、班員達の視線が自分に集中していることが分かる。


「塀河海里。
東院出身。

得意なものは特になし。

まあ、助け合いながらやればいいかと。
よろしく」

とりあえず自己紹介をすると、皆、納得したように視線をずらした。

再び海里は、もぐもぐとパスタを噛み続ける。



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