Dear My Angel
その顔は、普段の香澄の子供のような…無邪気さと違って、大人の女性の顔に見えてくる。


テツはその時初めて、香澄を『大人の女性』として、意識した…。




「…もしかして、僕は…香澄を不安にさせている?」




「…ちょっとね。だってテツはマジメだから、付き合って半年…一度もキスもしてくれないし、私って…テツの何かなって…」




哀しい顔で話す香澄の目は、静かに潤み…一雫…溢れた涙がこぼれた…。


これは、付き合う日以来に見る香澄の涙だった…。
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