Dear My Angel
「テツが…私のそばで泣くのは見たくないの……」



「でも…テツは香澄ちゃんと別れた事がツラいんだって…」



「目の前で私が死んじゃうより…普通に別れて、他の恋に向かった方がいいに決まってるじゃない!…テツには、私の死は重すぎるよ。テツを悲しませる事は…」



香澄はこれ以上言葉にならなかった……。



「…香澄ちゃん。テツは…俺と違って、スゲ〜繊細なヤツだけどさ…心は広いし、強いよ…」




「………」

香澄の哀しげな表情に、聖斗の言葉は続いた…。


「テツより…テツがそばにいない香澄ちゃんの方が、ツラいんじゃないの…?俺には、そんな風に見えるよ」
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