ただ今、政略結婚中!

悩んだ結果は

寝室を出ると、隼人さんはリビングルームにいた。


ソファの背に身体を預け、オットマンに足を乗せて本を読んでいた。


気づいているのか、いないのか、私が隣に立ち、本に影が出来ると彼は顔を上げた。


「あの……」


「なんだ?」


「私、決めました」


「かけて」


隼人さんは本をパタンと閉じて言う。


隣に座るよう示されたけれど、隼人さんの足が外されたオットマンに腰掛けた。


「それで?」


隼人さんが言葉を促す。


「はい……あ、あの……あ、あれが来るまであと2週間あるんです」


そっちの話をするのはとても恥ずかしい。


きっと顔が赤くなっているに違いない。


「あれ?」


隼人さんは片方の眉を上げて不可解な顔をしている。

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