ただ今、政略結婚中!
彼女もここで食事を作ったのかな。


……当たり前だよね?


ブラジャーが落ちていたくらいなんだから……。


ここで食事するに決まっている。


複雑な気持ちだった……どちらかと言えば嫌な気持ち。


だけどそれは私が一応、妻だからそう思ってしまうのかも。



******



「眠いのならベッドで眠ればいいものを」


ダイニングテーブルにうなだれて目を閉じているところへ彼の声がした。


顔を上げると、小さな悲鳴をあげてしまう。


隼人さんはパジャマズボンしか身に着けておらず、上半身が裸。


驚いて視線を彼から外す。


「な、何か着てくださいっ!」


一瞬でも彼の上半身に筋肉がきれいに付いているのが見えてしまった。


私の心臓がバクバクとうるさいくらいに暴れた。




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