ただ今、政略結婚中!
「あぁ。隼人さんが仕事の間は退屈ですね」


私はあいまいに頷いた。


隼人さんもジョンのように時間を取ってくれたらいいのになと思う。


それからジョンはそばに居て、器具の使い方など教えてくれた。


ジムにいるムキムキ筋肉のインストラクターに教えてもらうしかないと思っていたから、日本語の話せるジョンの出現はありがたかった。


それに明るいジョンといるとリラックスできる。


優しく、きめ細かい気遣い、隼人さんにジョンの爪の垢を煎じて飲ませたいと思ってしまった私だった。



******



「あ~もうだめ。疲れた~」


身体を使い過ぎて、もう筋肉が悲鳴をあげている。


「ジムで鍛えなくても亜希さんはナイスバディですね」


「えっ?な、ナイスバディ?そんなことないです」


「いいえ、ドレス姿の亜希さんをみたいものですね」


真剣な眼差しで褒められて恥ずかしくなる。

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