ただ今、政略結婚中!
彼の胸の上から退こうとすると、更に引き寄せられ彼の手が後頭部に回った。


そして顔を近づけてくる。


「何をするんですかっ!?」


「男女のすることなんてひとつだろう?」


そう言って、唇が少し乱暴に重ねられた。


「ん――っ」


キスはウイスキーの味がした。


「ん……ぁっ……」


口を開かされると、強引なキスは優しいキスに変わった。


口内を堪能するように舌が動かされて、身体を寄せてしまいそうになる。


「んぁ……だ、だめ……」


ゆっくりと唇が離なされ、じっと見つめられる。


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