ただ今、政略結婚中!
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ジャグジー付きのバスタブでかなりゆっくりしてしまった。


エステルを見たショックはだいぶ薄らいでいた。


半ばやけっぱちな気分にもなる。


考えないようにしても、いつの間にか隼人さんの事を考えてしまう自分に呆れてバスルームを出た。


寝室を出てリビングルームに設置されている冷蔵庫を開けて、ミネラルウォーターのペットボトルを一本取り出す。


ソファーに向かおうとした時、ドアの近くに何か落ちているのが目に入る。


「?」


近づき拾ってみると、それは白い封筒だった。


表に私の名前が書かれている。


「私に?」


誰が……?


こわごわと封筒を開けてみた。


【今後のことを話したい。22時、ホテルのプライベートビーチで待っている】


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