ただ今、政略結婚中!
不意に隼人さんの手がウエストの辺りを撫でた。


「カンクンから戻って来てから、少し痩せたんじゃないか?」


ニューヨークに戻って来て1週間経っている。


だんだんと食欲は落ちていた。


隼人さんと一緒に食事をする時は無理に食べていたけれど。


「本当?なかなか痩せないから嬉しい」


にっこり微笑んでみせる。


今までダイエットをしても、なかなか痩せなかった。


食べる量が少なくなって、更に神経が病んでくると痩せるんだとわかった。


「バカ言うなよ。標準体重だろ?痩せなくてもいい」


隼人さんは顔を顰めて見せると、啄むようなキスをした。


「わかったか?」


返事の代わりに隼人さんの首に腕を絡めて、肩口に顔を埋めると頷いた。



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