ただ今、政略結婚中!
愛のありか
「じゃあ、区役所は途中で寄って行きましょう」
「うん……」
麗香がマンション近くの区役所に行くように、タクシーの運転手に伝えてくれる。
******
離婚届に自分の名前とハンコを押して、丁寧に折ると封筒に入れた。
ハンコも手元になかったから、文房具屋さんにも寄った。
宛名の住所を書く時、手が震えて何度も中断してしまう。
その動作を見守っていた麗香は見かねて住所を書いてくれた。
「本当にいいの?隼人さんにちゃんと説明しないでいいの?」
封筒に糊を付けて封する時、麗香が聞いてくる。
私は何も言えずに、しっかりと糊と紙を接着する作業に集中しているフリをする。
「このままじゃ、亜希。あんたがダメになっちゃうよ」
「……ダメにならない。大丈夫。……男なんてたくさんいるんだから、また恋するよ。いい人がいたら紹介してね」
簡単に恋が出来たらどんなにいいのだろう……。
「うん……」
麗香がマンション近くの区役所に行くように、タクシーの運転手に伝えてくれる。
******
離婚届に自分の名前とハンコを押して、丁寧に折ると封筒に入れた。
ハンコも手元になかったから、文房具屋さんにも寄った。
宛名の住所を書く時、手が震えて何度も中断してしまう。
その動作を見守っていた麗香は見かねて住所を書いてくれた。
「本当にいいの?隼人さんにちゃんと説明しないでいいの?」
封筒に糊を付けて封する時、麗香が聞いてくる。
私は何も言えずに、しっかりと糊と紙を接着する作業に集中しているフリをする。
「このままじゃ、亜希。あんたがダメになっちゃうよ」
「……ダメにならない。大丈夫。……男なんてたくさんいるんだから、また恋するよ。いい人がいたら紹介してね」
簡単に恋が出来たらどんなにいいのだろう……。