ただ今、政略結婚中！
生真面目な性格上、待たせることが嫌いな私は早めに来るのだけれど、麗香はそんな私を待たせてはいけないと、早めに来るようにしているらしい。


彼女も意外と派手な見かけとは異なり、真面目な性格。


私たちはシェフのおすすめランチを注文して一息吐く。


「なんか疲れた顔しているわね？」


私の顔を見て麗香は言う。


「そうかな？」


疲れて見えるのは新しい生活で神経を使っているせいかも。


「私で良かったら相談に乗るけど？」


やっぱり麗香はお見通しだ。


私はフッと微笑むと、お料理がくる間、結婚の経緯を話し始めた。







「ふ～ん……そんなことがあったのね……」


「話があった時、戸惑ったけれど小学生の頃、隼人さんに憧れていたから結婚もありかなって思ったの」


「亜希のことだから、彼が初恋の相手かしら？すべてにおいて彼は完璧な夫よね？」


私が恋に奥手なのは知っている麗香だ。


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