ただ今、政略結婚中!
「大人しく罰を受けるか?」


「な、何をすれば……いいの?」


キスをして欲しいのに、お預けされた気分で言っていた。


「そうだな。俺をその気にさせるダンスでもしてもらおうか」


「そ、そんなの出来ないっ。ダンスなんて無理っ」


大きく首を横にふる。


「出来ないから罰になるんじゃないか?」


くっくっと笑って覆いかぶさっていた隼人さんが退いた。


立ち上がり、どこかに行く。


見ていると、部屋の隅に置かれたボストンバックを手にして戻って来た。


「?」


きょとんとそのバックを見ていると、中から白い布を取り出した。


「あっ!」


私の目は最大に、大きく見開かれる。


< 462 / 566 >

この作品をシェア

pagetop