ただ今、政略結婚中!
会計を済ませて、自宅へ戻った。


ウキウキとした気持ちはまだ続いている。


この子がお腹にいる限りずっとこんな気持ちなのかも。


麗香もそうだよね。


私をソファーに座らせた隼人はキッチンでミルクを温めてくれている。


ミルクの入ったカップを手にして、隼人がやってくる。


「熱いから気を付けろよ」


「ありがとう」


カップを受け取り、ほんの少し口にする。


そんな私を隼人が見守ってくれている。


カップをテーブルに置くと、私は聞いてみた。


「隼人、赤ちゃん、嬉しい?」


隼人の顔を覗き込むようにして見ると、「もちろんだ」と返ってくる。


隼人は私の肩を包み込むようにして抱き寄せてくれた。






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