きみとぼくの、失われた時間



「健。明日はお母さんと買い物に行こうか。車を出すから、少し遠出しよう」

「気晴らしに行って来たらいい。…お前も家にばかりいるとシンドイだろ」
 


俺自身も今、親とはぎこちない面があったりする。
 

親に気遣わせている面が多々で、それが隔たりを感じたりすることもあるんだ。


けど大丈夫、少しずつ歩んでいこうと思う。



「ん、そうするよ。落ち着いたらさ、今度は四人で出掛けたいな」



次から次に浮上してくる家族問題だけど、もう俺は居場所がないだのなんだの口実をつけて、現実逃避なんてしない。

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