悪魔と林檎と契約と
決して広くはない台所へ足を進めると、冷蔵庫のドアが開きっぱなしだった。
(あれ、閉めたはず)
冷蔵庫の前にはゴミが散らばっていた。
一つ手に取ると、明らかについさっき開けられた感じの破け方。中身は空だ。
(泥棒・・・・?)
いやいや、こんな人ん家の冷蔵庫の中身をあさるだけの泥棒がいるものか。
でも、こんなのは私はしていないし、誰も入った形跡はない。
いろいろな思考を張り巡らしていると、背筋がゾクリとした。
バッと嫌な感じの下方へと向くと、ソーセージが一袋、浮いていた。