時の流れに逆らって…

『…そなたに泣かれると何故だか落ち着かん……私と話すのは嫌か?』

そういいながら匡政は手ぬぐいを渡し、私の顔を覗く。


『…グスン……違うッ……のッ……信じて…もらえないッ……と思って……いたから……グスッ……うれしッ……かったのッ……グスッ……』


途切れ途切れに言うと匡政は微笑みながら私の頭を撫でてくれた。

『よかった…そなたは私の前では泣くばかりで在ったから……嫌われていると思っていた………』

私をあやしながら言った。ずっと頭を撫でて来れた…



















それからどのぐらい経ったのだろう……
私は安心してそのまま気を失うように寝てしまった…………

















ふわふわ気持ちいい……
何故だろう何だか懐かしい感じがする……
















『………ヤット―……ミツケタ―……―アイネ―…』

『…誰?―…貴方は―…――?…』

『……ソウ―…ワタシハ―…――……アイタカッタ…』

なにやってるのだろう…何故抱き合っているのだろう…あの人は誰?…





















………後少し……後少しで……



< 20 / 28 >

この作品をシェア

pagetop