記憶の桜 -栄枯幻世-
「明日の夜、芹沢さんを接待する事になった。お前にはその手伝いをしてもらいたい」
何故、こんな時期に芹沢さんを接待するの?
芹沢さんは右腕的存在だった新見さんを隊規違反で、切腹という形で失っていた。
そのせいか、彼は自室に篭りきりになってしまった。
「分かりました、良いですよ」
彼を元気づける為に行うのだろうと思い、私は手伝いを引き受けた。
私はこれが、土方さん達の恐ろしい企てだという事はまだ知らなかった―。