記憶の桜 -栄枯幻世-


「大丈夫…です」




「そうか」



そう言うと、土方さんは大きく背伸びをした。




どうやら一晩中、一緒にいてくれたらしい。




彼は皆に鬼の副長なんて呼ばれてるけど、本当は優しい人なのだと思う。




「どうした?ぼうっとして」




「っ!?」




突然、土方さんが顔を覗き込んで来た。




私はあまりの突然の事に動揺してしまい、彼から距離を取ろうと反射的に立ち上がった。







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