記憶の桜 -栄枯幻世-
【沖田】


「まったく、はらはらさせられるな…。涼ちゃんには」




僕は彼女が歩いて行った方向を見ていた。




「まずい、俺、葛葉さんに惚れたかも」




隊士の1人が呟く。




「ああ。あの笑顔はまずい」




確かにあの笑顔は無い…。




最初に来た時には考えられないくらい無邪気な笑顔。




この様子だと、涼ちゃんに惚れた人は多いみたいだ。







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