記憶の桜 -栄枯幻世-


禁門の変から数日が経った頃。



生きる目的を失ってしまった私は、部屋に篭りきりになっていた。




朝、昼、晩の3回、部屋に食事が運ばれて来る。




毎回持って来る人は違う。




でも、身体は食べ物を受け付けず、2、3口手を付けただけで後は残してしまう。




そろそろ昼時だ。




今日は誰が持って来るのだろうか。




「涼、入るぞ」




土方さんだ。










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