記憶の桜 -栄枯幻世-


「平助君…」




「なぁ…、近…藤…さん…、オレ…新選…組…に…戻っ…て…来て…も…良い…か…な…?」



「ああ、もちろんだとも」




近藤さんは涙を堪えながら、いつもの優しい笑顔を浮かべる。




「良か…っ…た…」




平助君は嬉しそうに笑った。




「なぁ…、涼…」




私の頬に触れてる平助君の手は温かかったのに、だんだんと冷たくなって行く。




彼に死が近い事が感じ取れる。





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