記憶の桜 -栄枯幻世-
多分、彼らはいい人なのだろう。
しかし、あの一件以来、私は安易に人を信じられなくなっていた。
「新八、原田、平助。古株の幹部を俺の部屋に集めて置いてくれ」
「おう。またな、涼」
3人は土方さんの命令を受けると、部屋から出て行った。
「お前はこの部屋から出るな、良いな?」
色んな事が重なり、はっきり言って逃げる体力なんて無い。
「はい…」
私が土方さんの言葉に頷くと、彼らも部屋を出て行った。